産業衛生専門医試験 過去問対策 2013年度 A1

今日も…〆(・_・。)^ 

 

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2013年度 A1

 

A1.以下の文章が正しければ○を、誤りであれば×を解答欄に記入しなさい。


【1】 妊娠中の女性が、「多量の低温物体の取り扱い業務及び著しい寒冷な場所における業務」に従事することは、労働基準法にて禁止されている。


【2】 安全データシート(SDS)に記載されている吸引性呼吸器有害性とは、塩素など有害性の高いガスを吸入して呼吸器障害を起こす性質を意味する。


【3】 労働者 50 人の食品加工業では、衛生委員会を設置すれば安全委員会は無くてよい。


【4】 特定化学物質障害予防規則の第 1 類物質は、あらかじめ厚生労働大臣の許可がなければ、製造ができない。


【5】 肝炎ウイルスの無症候性キャリアに対して、定期的な医療機関への受診が継続可能であれば、それ以上の就業上の措置を行う必要はない。


【6】 産業医の職場巡視記録は、5 年間保存しなければならない。


【7】 有機溶剤中毒予防規則の第 3 種有機溶剤を使用する屋内作業場では、全体換気の設置が義務づけられている。


【8】 常時粉じん作業に従事したことがあり、現在非粉じん作業に従事し、じん肺管理区分が管理2 の者に対する定期のじん肺健康診断の実施頻度は 1 年以内に 1 回である。


【9】 職場におけるパワーハラスメントは、民事訴訟の原因になることはあっても、労災認定の判断要素にならない。


【10】 使用者が十分な安全配慮義務を講じていたかどうかは、労働災害の認定において参考とされる。


【11】 企業内の医療機関タミフルを購入し、海外事務所あて配送することは、薬事法上問題とならない。


【12】 労災保険二次健康診断等給付制度での二次健康診断項目の中で微量アルブミン尿検査は、定期健康診断の尿蛋白検査で陰性と判定された場合に行われる。

【13】 「事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置」の内容は、事業者の努力義務に該当しない。


【14】 個人情報保護法は、大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者が、学術研究の用に供する目的であれば、個人情報取扱事業者の義務規定の適用を一括して除外している


【15】 じん肺健康診断の健康診断受診率は年々増加傾向にあるが、じん肺健康診断の有所見率は平成になってから減少傾向が続いている。


【16】 特殊健康診断は有害要因への曝露の程度を把握し、特に作業関連疾患の早期発見、早期治療を行うことをその基本的な目的としている。


【17】 「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」で紹介されている「試し出勤等」は、休業していた労働者が職場復帰をする前に実施される取り組みである。


【18】 長時間労働の医師の面接指導の結果の記録は、3 年間以上保存しなければならない。


【19】 交代勤務について、会社の寮で就眠時間を異にする 2 組以上の労働者を同室させることは禁止されている。


【20】 エポキシ樹脂による接触性皮膚炎は、工場現場労働者以外に歯科衛生士にも見られる。

 

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(解答例)

【1】 妊娠中の女性が、「多量の低温物体の取り扱い業務及び著しい寒冷な場所における業務」に従事することは、労働基準法にて禁止されている。

○.(産業医の職務Q&A p299 妊産婦等を就かせてはならない危険有害業務)


【2】 安全データシート(SDS)に記載されている吸引性呼吸器有害性とは、塩素など有害性の高いガスを吸入して呼吸器障害を起こす性質を意味する。

×.吸引性呼吸器有害性ー誤嚥による有害作用、すなわち液体か固体の化学物質を口や鼻から直接飲み込んだとき、あるいは嘔吐の際に気道に入り、化学性肺炎や肺水腫などの呼吸器障害を引き起こすものが対象となる。気体や気体中に浮遊した粉じん等を吸入する場合は対象とならない。→なので×。職場のあんぜんサイト:化学物質:有害性・GHS関係用語解説 (mhlw.go.jp)


【3】 労働者 50 人の食品加工業では、衛生委員会を設置すれば安全委員会は無くてよい。

○.下の表の通り

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【4】 特定化学物質障害予防規則の第 1 類物質は、あらかじめ厚生労働大臣の許可がなければ、製造ができない。

○.「労働者に重度の健康障害を生ずる恐れのある物」で案衛令別表第3第1号に記載された物質は、安衛法第56条により原則禁止とされ、あらかじめ厚生労働大臣の許可がなければ、製造などができません。また特定化学物質障害予防規則の第1類物質とされています(産業医の職務Q&A p372 健康障害の予防に係る規制対象物質)。


【5】 肝炎ウイルスの無症候性キャリアに対して、定期的な医療機関への受診が継続可能であれば、それ以上の就業上の措置を行う必要はない。

○.(産業医の職務Q&A p257 ウイルス性肝炎の無症候性キャリア、有病者に対する保健指導や就業上の措置についてのポイントを教えて下さい)


【6】 産業医の職場巡視記録は、5 年間保存しなければならない。

×.職場巡視記録の保管の義務はない(けれども衛生委員会の記録とともに保管しておくのが一般的ですよね問題)。


【7】 有機溶剤中毒予防規則の第 3 種有機溶剤を使用する屋内作業場では、全体換気の設置が義務づけられている。

×?.有機溶剤の発散源対策 有機溶剤中毒を予防しましょう.indd (mhlw.go.jp)


【8】 常時粉じん作業に従事したことがあり、現在非粉じん作業に従事し、じん肺管理区分が管理2 の者に対する定期のじん肺健康診断の実施頻度は 1 年以内に 1 回である。

×.3年以内毎に1回(産業医の職務Q&A p151 じん肺健康診断の対象者及び実施時期)


【9】 職場におけるパワーハラスメントは、民事訴訟の原因になることはあっても、労災認定の判断要素にならない。

×.(産業医の職務Q&A p222 ハラスメントへの対応)


【10】 使用者が十分な安全配慮義務を講じていたかどうかは、労働災害の認定において参考とされる。

×.安全配慮義務は、実際に健康障害が発生した際に、それが当該労働者の申請により業務上疾病や公務上疾病として認定されるかどうかという災害補償制度とは全く別の概念です(産業医の職務Q&A p31 安全配慮義務の概念)


【11】 企業内の医療機関タミフルを購入し、海外事務所あて配送することは、薬事法上問題とならない。

○.(産業医の職務Q&A p263 海外事業所への対応)


【12】 労災保険二次健康診断等給付制度での二次健康診断項目の中で微量アルブミン尿検査は、定期健康診断の尿蛋白検査で陰性と判定された場合に行われる。

×.擬陽性(±)または弱陽性(+)の所見が診断された場合に限り行われる(産業医の職務Q&A p168 労災保険二次健康診断等給付)

【13】 「事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置」の内容は、事業者の努力義務に該当しない。

×.(産業医の職務Q&A p112 快適職場の形成)


【14】 個人情報保護法は、大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者が、学術研究の用に供する目的であれば、個人情報取扱事業者の義務規定の適用を一括して除外している

○.(産業医の職務Q&A p30 個人情報保護法の除外規定)


【15】 じん肺健康診断の健康診断受診率は年々増加傾向にあるが、じん肺健康診断の有所見率は平成になってから減少傾向が続いている。

○?産業21-93号6.26.indd (johas.go.jp)


【16】 特殊健康診断は有害要因への曝露の程度を把握し、特に作業関連疾患の早期発見、早期治療を行うことをその基本的な目的としている。

×.作業関連疾患→職業性疾病(産業医の職務Q&A p148 特殊健康診断)


【17】 「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」で紹介されている「試し出勤等」は、休業していた労働者が職場復帰をする前に実施される取り組みである。

○.(産業医の職務Q&A p178 職場復帰と産業医の関与)


【18】 長時間労働の医師の面接指導の結果の記録は、3 年間以上保存しなければならない。

×.5年間(産業医の職務Q&A p189 面接指導義務と面接指導等)


【19】 交代勤務について、会社の寮で就眠時間を異にする 2 組以上の労働者を同室させることは禁止されている。

○.事業附属寄宿舎については、設備基準が定められており(労働基準法第96条)、就業時間を異にする2組以上の労働者を同室させることは禁止されています(事業附属寄宿舎規定第21条)…(産業医の職務Q&A p289 夜勤交代者の健康管理)


【20】 エポキシ樹脂による接触性皮膚炎は、工場現場労働者以外に歯科衛生士にも見られる。

○.(産業医の職務Q&A p420 職業性皮膚障害とその予防)

 

 

産業医の職務Q&A(第10版)増補改訂版

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  • 発売日: 2015/05/01
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